僕たちの洗脳社会

一昔前よりもブラック企業というワードが頻繁に聞かれるようになった。
おそらく今後も頻繁に聞かれる傾向にあるとは思われる。

【ブラック企業とは?】
労働者を酷使・選別し、使い捨てにする企業。「ブラック会社」ともいう。
度を超えた長時間労働やノルマを課し、耐え抜いた者だけを引き上げ、落伍(らくご)者に対しては、業務とは無関係な研修やパワハラ、セクハラなどで肉体・精神を追い詰め、戦略的に「自主退職」へと追い込む。金融危機の影響で就職難が深刻化した2000年代後半から、こうした悪辣(あくらつ)な企業を指すようになった。その明確な定義はないものの、以上のような「合法か否か」の境目をはるかに超えた「劣悪な労働」「峻烈(しゅんれつ)な選別」「非情な使い捨て」などが特徴で、企業規模や知名度とは関係なく、入社3年内の離職率の高さや社員の年齢構成(30~40代が極端に少ない等)が1つの指標とされる。なお、かつては反社会的企業(暴力団系やそのフロント企業など)を指す言葉だった。
※コトバンクより

私自身、20年も同じ会社に働いており、特に20代の頃においてはサービス残業やその他のパワハラにおいても何の疑問も抱かなかった。
しかし、ある時期より「これっておかしいんじゃないか?」と疑問に思うようになった。

具体的にいうと、うちの会社ではサービス残業が非常に多かった。
社内規定の早番だと8:00~17:00の勤務時間であるのに対して、店長の権限により強制的に6:00~21:00といった形で働かねばならなかった。そして、遅番では社内規定では15:30~0:00なのに対して14:00~5:00で働かされていたのである(もちろん残業代は一切つかない)。これは明らかに不当行為なのだが、知識がないので全くそれが不当だとは気づかない。社会とはそういうもので社員だからしょうがないと思って疑わなかった。

しかし、それがおかしいということに気づいたキッカケとなったのはSNSだった。
その中でも私の場合はmixiである。

mixiで友達になった人のつぶやき等を聞いていると誰もが有給でバカンスをエンジョイしていたり、会社を定時で退社していたのだ。
そういった情報が入る度に、うちの会社がおかしいのではないかと徐々に思うようになった。

ただ、実際に思ってはいるものの、立場的なものもあり、有給が消化できなかったり、定時に退社できなかったりもしている。
しかし、どうにかしてこの状況は変えたいと思っているし「今の現状が不当なものである」と認識していることがまずは大切であると思う。
20代の自分のように「今の現状が不当なものである」ということが分からないという状態が一番怖い。社内のみの情報しかないと洗脳されがちな面もあると思うし、情報を広く押さえる意味でも他業種との付き合いは重要だ。


ぼくたちの洗脳社会 (朝日文庫)

この本はパワハラとは全く関係がないのだが、思い出したのでリンクを貼ってみた。
1998年という今から16年も前に発行された現代社会論であり、見事な未来予測が書かれている。

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